
ふるさと納税のワンストップ特例を、使える条件・申請手順・注意点まで整理しました。確定申告なしで税額控除を受けられる制度ですが、使えない場合もあります。条件を先に確認してから進んでください。
ふるさと納税に興味はあるけれど、確定申告が必要になるのでは?という印象から、一歩踏み出せずにいた時期が私にもありました。
会社員として働いていると、毎年の年末調整で税金の手続きは完結しています。そこにふるさと納税が加わると、確定申告が必要になるのではないかと思っていたのです。
実際には、条件を満たしていればワンストップ特例制度を使うことで、確定申告なしにふるさと納税の税額控除を受けることができます。
ただし、ワンストップ特例には使える条件があります。すべての方に使えるわけではないため、まず自分が使えるかどうかを確認することから始めてください。
ワンストップ特例とは何か|整理する
ワンストップ特例制度とは、ふるさと納税の寄附をした後、各自治体に申請書を提出することで、確定申告をしなくても翌年の住民税から控除を受けられる制度です。
通常、ふるさと納税の税額控除を受けるには確定申告が必要です。確定申告をすると、所得税の還付と住民税の控除という二段階で控除が反映されます。
ワンストップ特例を使った場合は少し仕組みが異なります。所得税の還付はなく、控除される金額のすべてが翌年の住民税から差し引かれるという形になります。控除される総額は確定申告の場合と変わりませんが、反映されるタイミングと税目が異なります。
しっかり貯金ブタ確定申告をしなくていいという点では同じ効果が得られるため、会社員の方には使いやすい制度です。
ワンストップ特例が使える人・使えない人
ワンストップ特例を使う前に、まずご自身が対象になるかどうかを確認してください。
■使える条件(すべてを満たす必要があります)
・給与所得者(会社員・パートタイム等)で、もともと確定申告をする必要がない
・その年のふるさと納税の寄附先が5自治体以内
・寄附した各自治体に、申請期限までに申請書を提出する
■使えない場合(一つでも該当する場合はワンストップ特例は使えません)
・医療費控除・住宅ローン控除など、ふるさと納税以外の理由で確定申告をする予定がある
・その年のふるさと納税の寄附先が6自治体以上
・個人事業主・フリーランスなど、もともと確定申告が必要な方
・年金受給者など、確定申告が必要な方
使えない場合に当てはまっても、ふるさと納税が無駄になるわけではありません。その場合は、確定申告でふるさと納税の寄附分を申告することで、同様の控除を受けることができます。



ご自身の状況がどちらに当たるか不明な場合は、お住まいの自治体窓口・税務署、またはファイナンシャルプランナー等の専門家にご相談ください。
申請の手順|二つの方法
ワンストップ特例の申請には、郵送申請とオンライン申請の二つの方法があります。



マイナンバーカードを持っていない方・郵送の方が確実に感じる方は郵送申請を、マイナンバーカードを持っていてスマートフォンで手続きできる方はオンライン申請を選ぶとよいと思います。
郵送申請の手順
STEP 1|寄附の申し込み時に”ワンストップ特例申請書を希望する”にチェックする
ふるさと納税のポータルサイトから申し込む際、ワンストップ特例申請書の送付を希望する旨を選択します。自治体から申請書類が返礼品とは別に郵送されてきます。
申請書が届かない場合は、総務省のサイトからダウンロードすることもできます。
STEP 2|申請書に必要事項を記入する
届いた申請書に、氏名・住所・マイナンバーなどの必要事項を記入します。
STEP 3|本人確認書類のコピーを添付する
申請書に添付する本人確認書類は、マイナンバーカードのコピー(表・裏)、または通知カードのコピー+顔写真付き身分証明書(運転免許証等)のコピーが必要です。自治体によって求められる書類が異なる場合があるため、申請書に同封されている案内をご確認ください。
STEP 4|各自治体に申請書を郵送する
寄附した自治体ごとに、それぞれ申請書を郵送します。複数の自治体に寄附した場合は、自治体の数だけ申請書を送る必要があります。
STEP 5|申請期限までに届くよう送付する
申請期限の目安は翌年1月10日必着です(詳細は次のセクションで説明します)。
オンライン申請の手順(マイナンバーカードが必要)
マイナンバーカードを持っている場合、自治体マイページというサービスを使ってオンラインで申請できます。
STEP 1|自治体マイページにアクセスする
スマートフォンで自治体マイページにアクセスします。
STEP 2|マイナンバーカードで本人認証をする
スマートフォンのNFC機能でマイナンバーカードを読み取り、本人認証を行います。
STEP 3|申請内容を入力・送信する
画面の案内に従って申請内容を入力し、送信します。郵送不要・書類準備不要で完結します。



オンライン申請は手軽ですが、操作に不安がある場合は郵送申請の方が確実です。どちらの方法でも、申請の効力は同じです。
申請期限について|翌年1月10日必着が目安
ワンストップ特例の申請期限の目安は、寄附した翌年の1月10日必着とされています。
必着とは、その日までに自治体に届いている必要があるという意味です。1月10日の消印があっても、届いたのが1月11日以降であれば受け付けてもらえない場合があります。年末ギリギリに申し込んだ場合は、特に注意が必要です。
ただし、申請期限は自治体によって異なる場合があります。12月末や1月5日など、1月10日より早く設定している自治体もあります。申請書が届いたら、同封の案内で期限を必ず確認してください。
私がやっている対策は、12月中に申し込んだ分は、申請書が届き次第すぐに返送するというものです。年が明けてからまとめて送ろうと思っていると、うっかり期限を過ぎてしまうことがあります。届いたらその週のうちに送る、というルールにしておくと安心です。
やりがちな失敗と注意点
ワンストップ特例でつまずきやすいポイントを、先にまとめておきます。
ワンストップ特例を申請した後でも、翌年に確定申告をすると特例が自動的に無効になり、確定申告でふるさと納税の控除を処理することになります。医療費控除などのために確定申告をする予定がある方は、最初からワンストップ特例を使わず確定申告で申告する方法を選んでください。
複数の自治体に寄附した場合、申請書の送付先が自治体ごとに異なります。まとめて一か所に送ればいいというわけではないため、申し込んだ自治体の数だけ申請書を送ったか、一覧で確認する習慣をつけると安心です。
寄附した後・申請後に引っ越した場合は、変更届を自治体に提出する必要があります。引っ越しの予定がある方は、事前に各自治体へ確認されることをおすすめします。
年間を通じて寄附した自治体の合計が6か所以上になると、ワンストップ特例は使えなくなります。申し込む際に自治体数を意識しておくと、後から慌てずに済みます。
まとめ|ワンストップ特例でできること・できないこと
| 項目 | 内容 | |
| 使える条件 | ・会社員等 ・寄附先5自治体以内 ・確定申告不要な方 | |
| 控除の反映先 | 翌年の住民税(所得税還付なし) | |
| 申請方法 | 郵送申請 or オンライン申請(自治体マイページ) | |
| 申請期限の目安 | 翌年1月10日必着(自治体により異なる) | |
| 使えない場合 | ・確定申告をする予定がある ・寄附先6自治体以上 ・個人事業主など | |
| 使えない場合の対処 | 確定申告でふるさと納税分を申告する | |
ワンストップ特例を使うことで、確定申告なしにふるさと納税の控除を受けられます。ただし、適用条件と申請期限の管理だけは丁寧に確認しておくことが大切です。
次は、どのポータルサイトで申し込むかを比較した記事と、年末の締切・注意点をまとめた記事を合わせてご覧ください。

