健康保険の種類を確認したことある?|50代転職・退職前に知りたいこと

健康保険にはいくつか種類があることを、退職を意識して初めて知りました。仕組みと選択肢を自分なりに整理しています(最終判断は必ず公式窓口・専門家にご確認ください)。

会社員として働いている間は、健康保険証を意識することがほとんどありませんでした。給料から自動的に引かれ、病院で提示すれば普通に使える——それ以上のことを考える機会がなかったのです。

50代になり、転職や退職をなんとなく意識するようになって、初めて健康保険にはいくつかの種類があるということを知りました。この記事では、その種類と、退職後に選べる選択肢を、私が調べて整理した内容として書いていきます。

この記事はあくまで制度の仕組みを整理したものです。
どの選択が自分にとって有利かは状況によって異なるため、実際の判断にあたっては、必ず公式窓口や社会保険労務士等の専門家にご確認ください。

この記事の目次

健康保険には、大きく3つの種類がある

日本の健康保険は、大きく3つに分けられます。

会社員や公務員が加入する被用者保険(協会けんぽ、健康保険組合、共済組合等)、自営業者や退職して無職の人などが加入する国民健康保険、そして75歳以上が対象になる後期高齢者医療制度です。

自分がどれに加入しているかは、保険証(資格確認書)を見れば確認できます。当たり前のようで、実は改めて確認したことがなかったので、この機会に自分の保険証を見直してみました。

保健の種類主な対象者加入するところ50代・60代のポイント
① 健康保険
(被用者保険)
会社員
一定の条件を満たすパートなど
勤務先を通じて加入退職すると加入先が変わるため、退職後の健康保険を早めに確認する必要がある。
② 国民健康保険
(国保)
自営業
フリーランス・無職・退職後など
市区町村など退職後に国保へ移る場合、保険料を確認することが重要
③ 後期高齢者医療制度原則75歳以上都道府県など75歳になると原則としてこの制度へ移行します。
65~74歳でも一定の障害認定を受けた場合は対象になることがある

50代・60代が注意したいポイント

注意点重要ポイント
会社を退職したら健康保険を確認する退職後は、それまでの健康保険をそのまま使えるとは限りません。国保、任意継続、家族の健康保険の被扶養者などを比較する必要があります
国保の保険料は自治体などによって異なる国保だから全国一律というわけではありません
75歳で制度が変わる原則75歳になると後期高齢者医療制度へ移行します
医療費の窓口負担は年齢・所得で変わる69歳までは原則3割、70~74歳は原則2割、75歳以上は原則1割ですが、所得によって異なります。
高額な医療費にも上限がある高額療養費制度により、年齢・所得区分に応じて自己負担額に上限があります。
退職・転職時の手続きを忘れない国保への加入・脱退などは、原則として事実が発生してから14日以内に届け出る必要があります。

参考・出典 厚生労働省 医療保険 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/index.html

退職すると、健康保険はどうなるか

退職後、75歳未満の人は、任意継続国民健康保険家族の扶養に入るのいずれかの方法で公的医療保険に加入する必要があります。

再就職先が決まっていて、その会社の健康保険に加入する場合は、再就職先で手続きしてもらえます。ただし、退職してから再就職するまでの間に日が空く場合、その期間は国民健康保険への加入義務が生じます。

つまり、次の仕事が決まるまで無保険でいいということにはならない、という点は知っておく必要があると感じました。

選択肢①|任意継続

任意継続は、退職前の会社の健康保険に、最長2年間だけ引き続き加入できる制度です。

保険料は原則、退職時の標準報酬月額で決まり、退職後の2年間は、その後どれだけ所得が減少しても保険料に影響しないという特徴があります。

協会けんぽの場合、任意継続者の標準報酬月額には上限があり、令和8年度(2026年度)は32万円が上限とされています。退職前の給与が40万円や50万円であっても、この上限で計算されるため、保険料が際限なく高くなるわけではないようです。

一方で、在職中は会社が保険料の半分を負担していましたが、任意継続ではその会社負担分がなくなるため、単純計算で保険料は在職時の2倍程度になります。この点は正直に知っておく必要があると感じました。

手続き期限は、資格喪失日(退職日の翌日)から原則20日以内です。この期限を過ぎると任意継続を選べなくなるため、退職前から検討しておく必要があります。

選択肢②|国民健康保険

国民健康保険は、自営業者やその家族、退職して無職の方など、他の公的医療保険に加入していない人を対象とする制度です。

保険料は前年度の所得をもとに計算されるため、退職した年は在職中の所得を基準に計算され、保険料が高額になる可能性がありますが、その後は所得に応じた金額に変わっていきます。

手続き期限は、資格喪失日から原則14日以内です。

退職後に収入が大きく減る見込みの場合は、国民健康保険の方が負担を抑えられる可能性があるという一般的な傾向が紹介されています。

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実際の保険料は自治体によって計算方法や上限が異なるため、お住まいの市区町村の窓口で確認する必要があります。

選択肢③|家族の扶養に入る

家族が会社員等で健康保険に加入している場合、その扶養に入るという選択肢もあります。

扶養に入るための条件としては、年間収入が130万円未満(60歳以上または一定の障害がある場合は180万円未満)であることなどが挙げられています。

手続きは原則、事実発生から5日以内に行う必要があり、配偶者が退職してすぐに転職しない場合は、退職日の翌日から扶養に入れる場合があります。

一人暮らしで、扶養に入れてもらえる家族がいません。同じような立場の方は、この選択肢は使えないため、任意継続か国民健康保険のいずれかを検討することになります。

2026年10月には、短時間労働者の社会保険加入に関する賃金要件(月8.8万円)が撤廃される予定になっており、扶養に関する制度は現在進行形で変化している分野のようです。この記事の内容は執筆時点の情報であり、今後変わる可能性があることをご了承ください。

どちらが有利なのか|一般的な傾向として

一般的には、退職前の所得が高く、扶養家族が複数いる場合は、保険料に上限があり扶養家族の保険料が別途かからない任意継続が有利になりやすいとされています。逆に、退職後に収入が大きく減る見込みの人や、扶養家族がいない人は、所得に応じた軽減制度もある国民健康保険が有利になりやすいと紹介されています。

ただし、実際にどちらが得になるかは、退職前の標準報酬月額、前年の所得、扶養家族の有無、住んでいる自治体によって変わるため、一律にこちらが得と決められるものではありません

今回調べてみて、実際に両方の保険料を確認して比較してみないと分からないと感じました。

しっかり貯金ブタ

この記事はあくまで判断のための材料として、個々の状況に合わせて参考にしてみてください。

まとめ

健康保険の種類も、退職後の選択肢も、これまで意識したことがありませんでした。でも、いざ転職や退職を考えるタイミングになって、知っているかどうかで落ち着いて判断できるかが大きく変わると感じています。

任意継続、国民健康保険、家族の扶養——それぞれに手続きの期限があり、過ぎてしまうと選べなくなる可能性があります。もし転職・退職を考えている方は、早めに自分の状況を整理して、必要な窓口に確認しておくことをおすすめします。

制度知識まわりをもう少し整理したい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。

この記事の内容は、調べて整理した執筆時点(2026年9月)の情報です。
任意継続と国民健康保険、どちらが得かは、退職前の所得・扶養家族の有無・退職後の所得見込み・お住まいの自治体によって異なり、一律の結論はありません。この記事で紹介した一般的傾向は、あくまで参考情報です。
どの選択が自分にとって有利かを判断する際は、社会保険労務士等の専門家に相談することも検討してください。

手続き期限(任意継続20日以内、国民健康保険14日以内、家族の扶養5日以内など)は、資格喪失日や事実発生日から数えるものであり、期限を過ぎると選択肢が失われる可能性があります。正確な期限・手続き方法は、必ず加入していた保険者・お住まいの市区町村・ご家族の勤務先にご確認ください。
扶養の収入基準(130万円の壁等)に関する制度は、2026年10月の制度変更を含め、現在も変化している分野です。最新の基準は日本年金機構・厚生労働省の公式情報でご確認ください。

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