実家の片付け|何から手をつけた?50代が直面したお金の話

実家の片付けに直面して、何から手をつければいいのか分からなかった私が、実際に整理した進め方とお金の話をまとめました。

実家の片付けに直面することになりました。理由は人によってさまざまだと思いますが、私の場合もいくつかの事情が重なった結果でした。

正直に書くと、何から手をつければいいのか、最初は全く分かりませんでした。この記事では、感情的な部分よりも、お金と進め方という実務的な内容を中心に、私が整理したことを書いていきます。

相続・税金・法律に関わる部分は、あくまで一般的な情報整理です。個別の判断は、必ず専門家にご相談ください。

この記事の目次

生前整理と遺品整理

片付けを始める前に、まず言葉の意味を整理しました。

生前整理は、本人が存命のうちに行う整理のことで、遺品整理は、亡くなった後に行う整理のことです。料金体系の基本的な仕組みは同じですが、生前整理は本人が立ち会えるため仕分けがスムーズに進み、結果的に費用が抑えられるケースが多いとされています。

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状況がどちらに該当するのかを最初にはっきりさせることが、この先の進め方を考える出発点になりますね。

何から手をつけたか|捨てるより先にやったこと

いきなり物を処分するのではなく、まず残すものを先に確認するようにしました。

特に、権利証、通帳、保険証券、印鑑といった重要書類は、他のものより先に確認し、まとめて保管する場所を決めました。あとからあれはどこに行ったのかと探すことにならないよう、最初に手をつけてよかったと感じています。

部屋ごと、あるいは物のカテゴリーごとに分けて、時間をかけて進めていきました。正直に書くと、一人で全部をやろうとすると、時間的にも体力的にもかなり大変だと実感しました。

実家を片付けるメリット

メリット詳細
① 空き家問題を早めに防げる親が施設へ入居した後など、空き家になるタイミングで早めに整理できる。
② 家の状態を把握できる雨漏り、屋根、外壁、水回りなどの問題を早期発見しやすい。
③ 不用品の処分費を抑えやすい家が完全な空き家になってから大量処分するより、家族が住んでいるうちに少しずつ整理できる。
④ 相続時の負担を減らせる家財が整理されていると、相続後の手続きや売却・解体などを進めやすい。
⑤ 家族で話し合うきっかけになるこの家を将来どうするかを家族で共有できる時間が持てる。
⑥ 思い出の品を選べる時間に余裕があるうちなら、写真や手紙などを急いで処分せずに済む。
⑦ 売却・活用の選択肢を検討しやすい家財を整理することで、家そのものの状態や利用可能性を確認しやすくなる。

実家を片付けることで考えられる負担

負担内容留意点
① 時間がかかる長年暮らした家ほど物が多い。一度に全部やろうとしないことが大切です。
② 処分費用がかかる大型家具・家電・大量の不用品など。複数業者の見積もりを比較してから決めれるような時間の余裕も必要になります。
③ 精神的に疲れる親の生活用品や思い出の品を処分することになる。全部捨てるではなく残すものを先に決める。
④ 家族間で意見が割れる残したい・捨てたいで意見が分かれる。処分前に家族で確認する。
⑤ 遠方だと管理が難しい実家が自宅から離れている場合、定期的な訪問が負担。空き家管理サービスなども選択肢です。
⑥ 売却・解体費用が発生する場合がある家を処分する場合、解体費・測量費・仲介手数料などが発生することがある。先に費用を確認する。
⑦ 相続問題が絡む所有者や相続人が複数いると判断が複雑になる。勝手に処分・売却せず、権利関係を確認すること。
⑧ とりあえず保管が長期化する物を実家から自宅へ移すだけになることも。自宅が物でいっぱいになることも考えられます。

自分で片付ける場合|業者に頼む場合

片付けを進める中で、自分でやる部分と、業者に頼む部分を分けて考えるようになりました。

自分で行う場合は費用を抑えられる一方、時間と体力がかかります。業者に片付けを依頼する場合、自分で片付けて建物を売却するだけなら数万円〜数十万円程度、業者への依頼と不動産売却をあわせて行う場合は50万円〜200万円前後が目安とされています。

これはあくまで一般的な目安であり、実際の金額は物の量や建物の状態によって大きく変わります。

業者に頼んだ場合の費用の目安

もう少し具体的な費用感も調べてみました。

遺品整理の費用相場は、1Rで3万〜8万円、3LDKで15万〜50万円程度が目安とされていますが、荷物の量や特殊清掃の有無によって大きく変動します。物がかなり多い場合は、10万〜50万円程度かかることもあるとされています。

見積もりは、必ず複数の業者から取ることが大切だと感じました。「◯◯一式」とまとめられた見積もりだと、何が含まれているのか分かりにくいこともあり、内訳がはっきりしている業者を選ぶようにすることをおすすめしたいです。

空き家のまま放置すると、税金が変わることがある

片付けと並行して知っておいてよかったと感じたのが、空き家に関する税金の仕組みです。

空き家が特定空き家に指定され、さらに勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例が適用されなくなり、土地の固定資産税が最大6倍になる可能性があるとされています。

これは新たな増税というわけではなく、これまで受けていた住宅用地の特例が外れて、本来の評価額に基づく課税に戻る、という仕組みだとされています。

特定空家制度とは

項目詳細留意点
特定空家等とは放置すると倒壊などの危険、衛生上の問題、景観への悪影響、周辺の生活環境への悪影響などが生じるおそれがある空き家のことです。誰も住んでいない家=特定空家ではありません。
誰が判断する?市区町村が空き家の状態を調査し、法に基づいて対応する。自分でまだ大丈夫と判断せず、自治体からの通知にも注意が必要。
対象になる例屋根・外壁の破損、倒壊のおそれ、ゴミ・悪臭、害虫、不法侵入など。放置期間が長くなるほど問題が大きくなりやすい。
最初の対応市区町村から助言・指導が行われることがある。指導を受けた段階で対応することが重要です。
勧告改善されず一定の状態にある場合、勧告を受けることがある。固定資産税の住宅用地特例が解除される可能性があります。
命令勧告後も改善されない場合、必要な措置を命じられることがある。命令に違反すると50万円以下の過料の対象となる場合があります。
代執行所有者が必要な措置を行わない場合、行政が代わりに措置を行うことがある。費用が所有者に請求される場合があります。
2023年改正のポイント特定空家になる前の管理不全空家等も指導・勧告の対象になりました。特定空家になるまで放置してから対応では遅い。

2023年12月から改正空家法が施行され、従来の特定空家等に加えて、その前段階となる管理不全空家等も市区町村の指導・勧告の対象になりました。

相続・税金・法律に関わる部分は、あくまで一般的な情報整理です。個別の判断は、必ず専門家にご相談ください。

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実家をすぐにどうするか決められなくても、この制度を知っておくことは大切ですね。

相続登記が義務化されたことも知っておく

もう一つ、調べていて重要だと感じた制度があります。

2024年から相続登記が義務化され、正当な理由なく登記を怠ると過料が課される仕組みになっています。この義務化は、それ以前に発生した相続についても対象になるとされています。

実家の名義がどうなっているか、これを機に確認しておく価値があると感じました。私自身も、必要に応じて専門家に相談しながら進めています。

相続登記の義務化とは

詳細留意点
相続登記とは相続した土地・建物の名義を、亡くなった人から相続した人へ変更する登記。実家を相続した=自動的に名義が変わるわけではない。
義務化された日2024年4月1日からそれ以前の相続も対象になる。
いつまで?原則、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内。亡くなった日だけを基準にする制度ではない。
遺産分割した場合遺産分割で不動産を取得した人は、遺産分割成立日から3年以内にも登記が必要。相続開始時の義務とは別に、遺産分割後の義務がある。
対象となる不動産土地・建物などの不動産。実家だけでなく、相続した土地・マンションなども対象。
相続人が複数いる場合遺産分割前は、相続人が法定相続分で共有している状態になる。自分は実家を相続するつもりがないだけでは義務がなくなるとは限らない。
遺産分割がまとまらない場合一定の条件で相続人申告登記を利用できる。これは最終的な所有権の登記の代わりではない。
正当な理由なく放置10万円以下の過料の対象になる可能性がある。自動的に罰金が発生するという意味ではなく、法務局からの催告などを経て手続きが進む。
目的所有者不明土地の発生を防ぎ、土地・建物の所有者を明確にする。空き家問題や土地の管理・売却にも関係する。
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相続や登記の具体的な手続きについては、司法書士や税理士等の専門家に相談することをおすすめします。

まとめ

実家の片付けは、時間もお金もかかり、一人で抱え込むとかなり大変な作業だと感じました。

実家の片付けは、モノを捨てることではなく、家のこれからを決めること。

重要書類を先に確保すること、自分でやる部分と業者に頼む部分を分けて考えること、そして空き家や相続に関する制度を早めに知っておくこと——これらが、私にとって最初の一歩になりました。

まだすべてが終わったわけではありませんが、少しずつ進めていければと思っています。

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